自宅用戸建住宅を購入した際に行うこと

 自宅用不動産を購入し、購入代金を支払った後に行うべき事について書きます。

1.所有権移転登記の内容を確認
 不動産所有権移転登記の内容に誤りが無いかを確認します。
 登記必要書類を法務局に提出する前に司法書士が確認しますが、買主の氏名に誤りがある、地番がおかしい、抵当権の設定内容が実際と異なる等、登記の内容における誤りを発見したことが何回かあります。

 この場合は直ちに司法書士に連絡し、対応を検討することになります。

2.各種書類の確認
★建築確認申請および検査関連書類
 建築確認申請および検査に関する書類を売主から受け取ります。これがないと、将来において住宅を売却する際に査定が著しく低くなることがあります。

★土地の測量図(実測売買)
 土地を土地家屋調査士が実測した場合は、測量図一式を受領します。購入に際して実測をしない、公簿売買の場合も売主がこれらの書類を保管していることがあるので、保管している場合は受け取ります。

★建物の設計図書(図面)
 設計図書を土地家屋調査士または建築士が作成しています。売主が書類を保管している場合は、売主から受け取ります。これらの書類があると、後で建物の維持管理や修繕を行う際に役立ちます。

3.物件の鍵が全て揃っているかの確認
 物件により玄関扉の鍵のみを渡され、裏口の扉の鍵を渡してくれないことが稀にあります。 また、売主から受け取った鍵で施錠または解錠できない等のトラブルが発生することがたまにあります。売主において他の物件の鍵と間違えて渡してしまうことがあります。

4.雨漏りやシロアリ発生の痕跡に関する確認
 雨漏り、およびシロアリ発生が過去にあった場合は、売主からこれらに関する告知がなされるのが通常です。当然、修繕工事を行っているので、状況を確認します。

 告知が行われない場合も念のために天井を確認し、雨漏りの痕跡がないかを調べます。シロアリについても、柱や梁に虫食いの痕跡がないかを確認します。

 雨漏りやシロアリの発生に関する告知が行われなかったにもかかわらず、これらの痕跡が見つかった場合は契約不適合責任を追及できる可能性があるので、仲介を行った不動産会社と相談します。

5.電気、ガス、水道の利用契約
 まれに売主の利用契約が継続していることがあります。この場合は売主に契約を解約してもらう必要があります。基本料金は、売主が利用契約の終了を告げた日迄に発生した利用料は売主が負担し、その日の翌日以降の利用料は買主が負担します。物件の引渡日や決済を行った日が境目になるわけではありません。 

6.設備の内容と点検
 システムキッチン、コンロ、湯沸かし器、水洗トイレなどが正常に動作するかを確認します。湯沸かし器やコンロの動作確認には電気、ガス、水道の契約が必要になりますので、先に契約を済ませておきます。

7.床の点検
 中古住宅の場合、引き渡し後に床板が抜け落ちていることが確認されることがあります。売主および買主の間で現況による引渡しを取り決めていた場合は、修理は買主が行います。それ以外の場合は、買主は契約不適合責任を果たす義務があり、修理は売主の負担により行います。

8.窓や扉が正常に閉まり、施錠できるかについての確認
 中古住宅の場合、まれに一部の窓や扉が閉まらない、施錠できない等の状態であることがあります。

 売主および買主の間で現況による引渡しを取り決めていた場合は、錠前の交換修理は買主が行います。それ以外の場合は、買主は契約不適合責任を果たす義務があり、交換修理は売主の負担により行います。