太陽光発電パネル、消火作業中の消防士が感電する恐れ
デイリー新潮(Yahoo!)の記事から引用します。
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※2023年4月27日追記:リンク先の元記事が削除されたので、リンクを外しました。
「太陽光発電パネルで消防士の感電も」 小池都知事が推進する「義務化」の知られざるリスク
1/22(日) 6:01配信 デイリー新潮「消防士が感電する可能性が」
江戸の火消から脈々と受け継がれる新年の伝統行事、東京消防庁の出初式(でぞめしき)。そこにさっそうと登場した小池百合子都知事(70)。隊員たちは消火訓練を披露したが、小池都知事が推進する太陽光発電パネルが、実は消火活動に悪影響を及ぼすとも指摘されているのだ。
関東大震災から100年となる今年は、首都直下型地震を想定した訓練を披露。隊員たちは燃える建物の屋上から逃げ遅れた人々を救出し、あっという間に火を消し止めた。
ただ、訓練用の建物には“あるもの”が備え付けられていなかった。昨年末、知事の肝いりで都内の新築住宅に設置を義務付ける条例が成立した、太陽光発電パネルである。
「屋根上のパネルは、光を浴びている限り自動的に発電を続けます。棒状に放水すると水を伝って消防士が感電する可能性がある」
そう話すのは、キヤノングローバル戦略研究所の杉山大志氏。
「一棟ならともかく、広域火災では消火活動に影響が出るでしょう。大洪水で屋根まで水に浸かった場合は、防災上さらに厄介です」
都庁職員からの恨み節
以前から杉山氏ら識者がそう指摘していたにもかかわらず、設置の義務化を強行したことになる。消防庁の文書にも同様のリスクについて注意を促したものもある。
都知事はどこまでこのリスクを真剣に受け止めているのか。この点、東京都側は過去、都内で太陽光パネルで消防士が感電したことはなく、消火時に対策を取れば安全だと主張しているが、膨大にパネルが増えたことを想定しているのか、また大災害時のことまで精緻にシミュレーションを行っているかは定かではない。
~以下、略~
デイリー新潮(Yahoo!)
東京都内で住宅を新築する場合、東京都の条例により太陽光パネルを屋根等に取り付けることが原則義務化されました。
条例の可決に賛成した都議会議員は地球温暖化の原因が大気中に放出される炭酸ガスの増加にあるとして、大気中に放出される炭酸ガスの削減するために太陽光パネルを取り付けるべきと考えたのでしょう。
地球温暖化と大気中の炭酸ガスとの間に関係があるとする学説を世界中が支持しているようですが、異論も多くあります。
数千年前の地球はかなり温暖であったようです。しかし、この時代には燃料として石油や石炭を利用していないので、人為的に大気中に放出される炭酸ガスはほとんどなかったと思われます。とすれば炭酸ガスと地球温暖化とは無関係なのではないかという推論が成立する余地があります。このあたりの議論はこのブログの趣旨に合致しないので割愛します。
問題は、条例を審議する際に、太陽光パネルが火災の際に危険を生じさせる可能性を検討したかということです。おそらくほとんど検討していないと思います。
「消防隊が太陽パネルに水をかけても水は電気を通さないから感電しない。だから危険ではない。」というトンデモナイ主張をする方がいます。確かに水は不導体ですが、これは純水の場合であり、何らかの不純物が混じれば電気を通すことがあります。水道水には不純物が含まれているので高電圧の電気であれば流れます。
それよりも怖いのは消防車による放水の圧力はとても凄まじいことです。放水が人間に直接当たった場合は倒れる以前に全身を激しく殴打された状態になり、死亡することがあります。
消防車の放水が屋根に行われた場合、屋根の上にある太陽光パネルの表面を覆うガラスを破壊するのでガラスの破片が四方に飛び散ります。消火活動をしている消防士の頭にガラスの破片が降り注ぐことが想定されます。
さらに放水はパネルのガラスだけではなく装置そのものを物理的に破壊します。パネルに含まれる様々な有害物質が四方八方に飛び散るだけではなく、日中であれば電線がショートし、そこからさらに発火する恐れがあります。
電気のショートによる電気火災の場合、消火するために放水することはタブーとされており、泡消火器の使用が推奨されています。もはや放水では消火できない場合が想定されます。
放水により変電装置が壊れた場合は放電現象が起き、近くにいる人を感電させることがあります。雷が人に落ちるのと同じ原理です。
大規模火災や大地震が発生した場合、太陽光パネルが死傷者を増大させる原因にならないか、とても危惧されます。これでも新築住宅に太陽光パネルは必要でしょうか?
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