宅建免許を虚偽申請、経営者逮捕、売上の一部は暴力団へ?

2023年11月27日

 東海テレビのWEBサイトから引用します。

※掲載社の都合によりリンク先の元記事が削除され、リンクが切れることがあります。

※令和5年10月27日追記:リンク先の元記事が削除されたのでリンクを外しました。

※2023年11月27日追記:名誉権の問題があるため、引用記事内における企業名および容疑者の氏名を修正しました。

『宅建』の免許を嘘の申請して取得した疑い 不動産取引会社の経営者を逮捕 売上の一部は暴力団の資金源か

2023/10/12 00:23配信

ウソの申請で「宅地建物取引業」の免許を取得したとして、名古屋の不動産取引会社の経営者が逮捕されました。会社の売上の一部は暴力団の資金源になっていたとみられます。 逮捕されたのは名古屋市中村区の不動産取引会社Xの代表・A容疑者で、2022年3月、不動産の取引に必要な宅地建物取引業の免許更新の際、ウソの申請をして免許を取得した疑いが持たれています。

 警察によりますと、暴力団の資金の流れを捜査する中で不正が発覚したということで、A容疑者は調べに対して黙秘しています。

 A容疑者の会社では、2022年4月以降、キャバクラ店など90件以上の不動産取引をしていて、警察は売上の一部が暴力団に流れていたとみて調べています。

東海テレビ

 宅地建物取引業の免許を取得する際には様々な要件を満たす必要があります。他の報道によると、事務所の設置状況に問題があったようです。

 宅地建物取引業の事務所は、他の事務所や住宅の居住部分と独立している必要があります。事業用ビル内に設置する場合は廊下との間に施錠可能な扉またはシャッターを設け、単独で営業できるようにする必要があります。

 商業ビルや大規模商業施設内に事務所を設ける際は、建物全体の営業日や営業時間に縛られることなく事務所に直接出入りできなければなりません。また、自宅に事務所を設ける場合は居住部分と明確に区分しなければなりません。

 このため、事業用ビルや大規模商業施設内に不動産会社(宅地建物取引業者)を開業したくても、申請が却下されることがあります。

 今回の事案では同じフロア内に複数の法人が同居し、宅地建物取引業の事務所が他の事務所と明確に区分されていなかったようです。

 また、売上げの一部が暴力団に流れた疑いがあることも問題になったようです。風俗業は、未だに暴力団と繋がっているところが多いと言われています。キャバクラなどの開業を不動産仲介で手助けしたことから暴力団に資金源を提供していると見做されたのでしょう。

 今回の事案は「事務所の設置状況が申請内容と異なる。これは宅地建物取引免許の虚偽申請である。」として立件されました。確かに虚偽の事実を免許申請書に記載し、免許を取得したのであれば大問題であり、申請が却下されても仕方ありません。

 しかし、宅地建物取引業免許を剥奪し、キャバクラなどの暴力団関係企業に対する貸店舗のあっせんを阻止することを主目的とした立件のようにも思えます。今後、刑事裁判ではこの点が問題になるかもしれません。