業者による土地買い取り価格の相場が値下がり

 コロナ禍が終わったこともあり、今年の繁忙期は猛烈な忙しさでした。遠隔地への出張業務および打ち合わせが続き、過去10年の中では最も忙しい繁忙期であったと思います。

 このため、やむを得ずブログの新規投稿を約1か月お休みさせていただきました。なお、ブログの更新をお休みしている間も、個別の問合せ・相談に対しては全ての方に回答をお送りさせていただきました。

 繁忙期は終わったものの、遠隔地等への出張業務がしばらく続きます。このため、更新頻度が通常のペースに戻るのはもう少し先になります。

業者による土地買い取り価格の相場が値下がり

 あくまでも関東地方、それも1都3県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)における話になりますが、昨年末より不動産会社における買い取り価格の相場が下がってきています。

 ご承知のとおり、戸建住宅は不動産会社や建売住宅業者などが買い取った土地上に建築されることが多いです。困ったことに、資材価格が異様に高騰したことから建築費が猛烈に値上がりしています。このため、戸建住宅の場合、コロナ禍前と比較すると数百万円~1千万円以上を追加で支出しないと建物が建たないのが実情です。

 ところが、資材価格の値上がり分を上乗せした価格で建売住宅を売却しようとしても、買主様はなかなか現れません。住宅の購入を検討しているお客様の多くはコロナ禍になる前の相場を基準にしてエリアを選択し、予算を立てています。資材の価格が値上がりしたからといって、納得できないお客様が大半です。

 このため、資材価格が急騰しているとしても、物件の販売価格をコロナ禍になる前とほぼ同じにしなければなりません。解決する方法は、土地の買い取り価格を大きく下げることです。

 コロナ禍になる前は、業者が土地を買い取る際の相場は市場流通価格の約80%と言われていました。しかし、最近は65~75%程度でしか買い取らない業者が増えています。

 しかし、これほどまでに買い取り価格が値下がりすると、今度は土地の売却案件が減少します。土地の売却案件が少なくなるので、今後は住宅の供給が不足することが予想されます。