首都圏の新築分譲マンション、平均価格および発売戸数が下落

2024年9月22日

 ロイター(Yahoo!)の記事から引用します。

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首都圏マンション、7月平均価格7847万円 2カ月ぶり下落=不動産経研
8/20(火) 14:30配信

ロイター
Atsuko Aoyama

[東京 20日 ロイター] – 不動産経済研究所が20日に発表した7月の首都圏(1都3県)新築分譲マンション市場動向によると、1戸当たりの平均価格は前年比21.1%下落の7847万円と、2カ月ぶりにマイナスとなった。東京23区は同18.5%下落の1億0874万円だった。

7月の発売戸数は1496戸で、前年比42.3%減。東京23区は609戸で、同60.5%の大幅減だった。

初月契約率は70.9%。8月の発売戸数は1500戸程度を見込んでいる。

近畿圏(大阪府、兵庫県、京都府、奈良県、滋賀県、和歌山県)の平均価格は前年比4.1%下落の4975万円と、3カ月ぶりのマイナスだった。

ロイター(Yahoo!)

 購入された住戸の価格は少し前から下がり気味ですが、発売戸数が大幅に減少していることが気がかりです。

 ご承知の通り建築資材は輸入に頼っているところ、急激な円安になったために資材価格が暴騰しました。さらに、都心では地価が大きく上昇しています。このため、特に新築住宅の販売価格が上昇しています。

 ほぼ間違いなく、新築物件を購入する方が激減した理由は価格が上がりすぎたからでしょう。都心の場合、コロナ禍前は7,000万円で購入出来た物件の多くが現在では1億円前後で売られています。

 価格が猛烈に上昇しているのに給与水準が上がらないので、多くの方が購入を見送っているとしか思えません。現在、新築の分譲マンションだけではなく、新築の建売住宅も在庫が急増しています。

 このため、パワービルダーやマンションディベロッパーが新築物件の建設発注を停止する動きが顕著になっています。最近、建設業者の廃業や倒産が増えています。原因の一つはパワービルダーおよびマンションディベロッパーが新築物件の建設発注を停止しているからです。

 新築物件が売れなければ中古物件は売り出されません。中古物件は、新しい物件に買い替える際に売り出されます。このため、「新築物件は高額すぎて買えないから中古物件を購入しよう」と思っても、物件が少なく購入が困難です。現在、都心の中古物件は極端な「玉不足」であり、この状況は資材価格が下がらないと解決が困難です。

 「空き家が増えているではないか」と言われそうです。しかし、現況で直ちに居住できる物件はとても少ないです。建物が古いために耐震性が劣り、老朽化が著しく、さらに設備が故障している物件が多いです。人が住めるようにするためにはリフォームが必要ですが、資材価格が高騰しているので莫大な金額を要します。しかも多くの場合、リフォームには住宅ローンを利用できません。多くの空き家は、中古物件としての再活用が難しいのが現状です。

 資材価格が下がるまで、新築、中古のいずれの物件もなかなか売り出されない状況が続くと思われます。