東京都23区内における全ての区で人口が減少
東京都の人口が減少しています。以下、NHK NEWS WEB記事からの引用です。
(リンク先は掲載社の都合により切れることがあります。予め御了承願います。)
東京23区 すべての区で人口が前の月を下回る 25年ぶり 新型コロナウイルスの感染拡大で都心に通わず、自宅でリモートワークをするなどライフスタイルの変化を背景に、東京都で人口減少が続く中、25年ぶりに23区すべてで人口が前の月を下回ったことが分かりました。 東京都の人口は、3月1日現在の推計で1394万2024人と、前の月と比べて1万人余り少なくなり、去年8月以降、8か月連続で前の月から減少しました。 23区だけをみると、すべての区で前の月を下回りました。 23区すべてで前の月を下回るのは1995年8月以来、25年7か月ぶりです。 |
リモートワークが普及したことだけが原因ではありません。新型コロナウイルス感染症の拡大が終息しないことから勤務先が倒産した、失業した、賃金カットをされた等が原因で家賃の安い場所に転居する方が増えてきていることも人口が減った原因と思われます。
私の会社がある目黒区では、室内面積30㎡のワンルームまたは1Kマンションにおける家賃は11~13万円以上のところが多いですが、東急東横線で多摩川を越えた新丸子から元住吉では7~9万円です。このあたりでは、駅近の物件でも家賃が10万円を超える物件は少ないです。
少しでも家賃が安いところを探したい方が増え、23区内から神奈川県東部に転居する方が増えているようです。
鉄道の延伸化に伴う速達化が進められ、川崎市から都心までの所要時間がかなり短縮されていることも転居に拍車をかけているようです。
ちなみに都内の多摩地区および埼玉県南部における大半の市町村では人口が減少しているようです。神奈川県の川崎市、横浜市と比較すると道路、公共施設、大型商業施設等の整備が遅れていることから人気が伸び悩んでいるものと思われます。
東京都23区内における不動産賃貸業は曲がり角に突入か
人口の減少は、不動産賃貸業の経営においてはマイナス要因になります。空室期間の増加に直結するからです。
賃貸物件の数は増加する一方です。コロナ禍のために本来の生業を廃業または縮小した投資家が、賃貸住宅の建設および経営を新規事業として始めているからです。
新型コロナウイルス感染症の拡大が終息すれば、東京23区における人口は増加に転じることが予想されますが、テレワークの浸透および在宅勤務が推進されていることから、人口が急激に増加することはないと思われます。
今後は入居者が退去した際の空室期間が長くなることが想定されます。困ったことに、空室物件の数があまりにも多すぎるため、不動産会社の営業努力だけでは解決が困難な状況に突入しつつあります。
今後は空室期間を短くするための差別化が必要
今後は賃貸物件を探している方に「他の物件を借りるよりも快適であり、有利である。」と思わせるための差別化が必要です。
家賃の値下げやフリーレント期間の設定がよく行われますが、オーナーであれば誰でも思いつく内容であることから、空室物件が多い状況では差別化にはなりません。家賃を値下げすれば、近くにあるライバルの賃貸物件も家賃を値下げします。対抗して家賃をさらに値下げすると、他の物件も家賃を下げてきます。いわゆる負の連鎖に突入することから、最終的には賃貸経営が破綻します。
建物の内外装リフォームやフルリノベーションを行う、女性専用(または男性専用)にする、キッチン等の水回りを上質なものに入れ替える、各部屋の窓を防犯仕様(シャッターの設置など)にする、インターネット利用料を無料にする、風呂の追い焚きを可能にする、広い和室がある物件では洋室に変更する等の工夫が有効です。費用が発生しますが、空室の賃貸物件が激増していることから仕方ないと考えます。
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