新築戸建住宅の価格が大幅に上昇し、中古住宅市場が活性化する?
現在、住宅建築用木材の入手がかなり困難であり、価格が異常に高騰しています。
原因は、以下の通りです。
・大半の国内ハウスメーカーが、新型コロナウイルスのために住宅の着工件数が大きく落ち込むと予想したことから外国からの材木輸入を制限し、さらに生産地に対する注文を停止した。
・アメリカおよび中国における住宅需要が急増したことから、材木がアメリカ及び中国に回された。
・アメリカ及び中国が求める材木の量が莫大であることから、日本国内のハウスメーカーが木材を発注しても受け付けて貰える状況ではなくなった。
アメリカおよび中国ではリモートワークがかなり促進されています。このため、木造住宅の建築需要が急増しました。日本国内では材木の価格が1年前の3倍以上に達しています。
以下、朝日新聞記事からの引用です。
※掲載社の都合により元記事が削除され、リンクが切れることがあります。予め御了承願います。
オイルならぬ「ウッドショック」木材不足で戸建てピンチ
世界的に木材不足が深刻になっている。米国の旺盛な住宅需要やコンテナ不足など、様々な要因が重なって多くの木材が値上がりしており、業界では「ウッドショック」と呼ばれるほどだ。長期化するとの見方もあり、国内でも戸建ての工期が遅れたり価格が上がったりする恐れがある。
世界最大級の先物市場、米シカゴ・マーカンタイル取引所の木材先物価格は、新型コロナ禍が広がった昨年春、1千ボードフィート(2・4立方メートル)あたり一時300ドルを割った。ところが、昨年6月ごろから急上昇に転じ、足元では3倍以上の1千ドルを超えている。
朝日新聞
新築戸建住宅の建築に使用する木材の大半は、外国からの輸入に頼っています。しかし、価格が1年前の3倍以上に達していることから建物価格の大幅上昇が避けられません。
建築費は1年前の2倍、あるいはそれ以上になる恐れがあり、憂慮するべき事態が迫っていると言えます。この材木価格の高騰は、コロナ禍が終息するまで続くと思われます。
新築戸建住宅の価格が高騰すると、脚光を浴びるのは中古戸建住宅です。多少古い建物でも、少し手を入れれば居住できる物件が数多くあります。
耐震工事やリノベーションの費用が発生しますが、新築戸建住宅を購入するよりもコスト面で有利なことから中古住宅市場の活性化が期待されます。
ただし、コロナ禍が終息すれば材木価格が少しずつ下がり、新築戸建住宅の販売価格も下がると思われます。なお、急激に大きく下がることはあまり期待できないかもしれません。
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