オンライン内見について(その1)

 最近、都内ではオンライン内見が可能な不動産会社が増えています。

 インターネットの接続環境があれば、現地に行かずにどこからでも物件の内部を見ることができるので、利用される方が増えているようです。

 現在はコロナ禍です。不動産会社の担当者と会わずに内見できるので、IT重説と併用することにより誰にも会うことなく入居先を決め、賃貸借契約を締結できることから感染を防止できるとして、注目されています。

 なお、オンライン内見が可能な不動産会社でも、賃貸物件のみを対象としています。売買物件には対応していないことがほとんどです。

オンライン内見の方法
 物件を借りたいお客様は電話またはメールで不動産会社に連絡し、希望条件を告げ、不動産会社に物件を見繕ってもらいます。

 内見の日時を決め、内見の際に利用する器材およびソフトウェア等をダウンロードし、正常動作を確認します。利用するソフトウェアは不動産会社により異なります。ZoomやSkypeの利用が一般的ですが、専用のソフトウェアをダウンロードしてもらう不動産会社があります。

 内見の日時になったら不動産会社からメールで送られるURLをクリックすることにより内見が始まります。不動産会社の担当者が内見の日時に物件に赴き、内部を説明します。玄関、リビング、寝室、浴室、キッチン、トイレなどを一通り回り、映像をお客様のパソコンにリアルタイムで送り、説明します。

 窓の大きさ、洗濯機置き場に置ける洗濯機の最大サイズ、キッチンユニットの大きさ、浴槽の大きさ等の質問には、その場で随時対応します。物件により所要時間は変わりますが、1箇所の物件について15~25分程度です。

 オンライン内見は新型コロナウイルス感染症の感染防止に役立ちますが、物件を借りたいお客様、不動産会社、賃貸物件のオーナーのそれぞれにおいてメリットとデメリットがあります。

 本日の投稿では、物件を借りたいお客様におけるメリットおよびデメリットを書きます。

賃貸物件を探す方におけるメリットおよびデメリット
メリット

  • あらかじめ指定した日時にパソコン、タブレット端末から内見できます。
  • 2箇所以上から同時に内見が可能なので、家族全員で内見することが可能です。
     (不動産会社が使用するソフトウェアにより、制限があります)
  • 新型コロナウイルス感染症に感染する恐れがありません。
  • 不動産会社や物件に赴く必要が無いので、時間および交通費を節約できます

デメリット(オンライン内見ではわからないこと)

  • 騒音
    近隣に工場、学校等がある場合、騒音の程度がわかりません。
    音がうるさく感じるか否かは個人差があります。
  • 室内における不快な臭いの有無
    特に問題になるのはペット臭とタバコ臭です。
    排水管の清掃が不十分な物件では、入室した瞬間に悪臭を感じることがあります。
  • 携帯電話利用の可否
    特定の携帯電話会社において、電話が繋がりにくい物件があります。
  • 風通しの良否
    これもわかりにくいです。
  • 洗濯物を外干しできるか
    煤煙が漂う場所だと洗濯物の外干しが出来ません。交通量が多い道路の近くの谷間にある物件では自動車の排気ガスに由来する煤煙が漂うことがあります。

まとめ
オンライン内見だけではわからないことが多いです。いくつかの物件をスクリーニング的にオンライン内見した後に、本命となる物件を実際に訪問して内見することを強くお勧めします。

明日は、不動産会社およびオーナーにおけるメリットおよびデメリットについて書きます。