分譲マンションの価格は値上がり中(東京都区部)
昨日の投稿では土地および戸建住宅、賃貸住宅の動向について書きました。今日は分譲の区分マンションについて書きます。
東京都区部のマンション価格は徐々に値上がりしています。テレビ朝日のWEB記事(Yahoo!)から引用します。
※掲載社の都合により元記事が削除され、リンクが切れることがあります。あらかじめ御了承願います。
※8月6日追記:リンク先の元記事が削除されましたので、リンクを削除しました。
不動産経済研究所は、この半年間に首都圏で販売された新築マンションの平均価格が6414万円だったと発表しました。
テレビ朝日(Yahoo!)
新型コロナの感染が拡大する前の2019年よりも300万円ほど高くなっています。
住友不動産営業部・吉野秀邦さん:「現時点では“億ション”が引っ張っているということで、購入意欲が非常に旺盛だと思います」
専門家は「都心では用地の取得が難しくなり、価格が下がる要素がない」と話していて、上昇傾向は続くと予想しています。
昨日の投稿に記載した通り、新築戸建住宅はウッドショックによる材木の高騰により建築費が上昇しています。
土地の価格は二極化しており、特に整形地の価格が大きく上昇しています。マンションを建設するための土地に求められる内容は、ある程度の広さがある整形地であり、駅から徒歩で行けること、土地において指定されている建ぺい率および容積率が大きいこと、中高層の建物を建築できること等です。このような条件を満足する土地は都心では非常に少なく、用地取得が困難であることから価格が上昇しています。
マンション用地の売買に際しては通常の流通ルートに乗せず、「入札」で行われることがあります。立地が良く、整形地である場合には入札になることが多いです。
入札の場合、売り渡し価格が市場流通価格の3割増しになる土地があります。不動産用語で面大減価という言葉があります。広い面積の土地は価格を安くしないと売れないという意味なのですが、都心のマンション用地については全く当てはまらなくなっています。マンションディベロッパーが入札で購入した土地上に建設されたマンションの販売価格は、土地の価格が高額なので当然高額になります。
ご承知の通り、現在はコロナ禍ですが分譲マンションは価格が高くても売れています。新築だけではなく、中古でも新耐震であれば売れています。
新耐震の中古区分マンションは、土地の価格が現在よりもかなり安い時期に建てられていることもあり、新築の分譲マンション販売価格と比較するととても安く感じます。ただし、中古物件は元々の供給(売り希望者)が少ないのに人気があることからこちらも価格が徐々に上昇しています。
新耐震とは1981年6月1日以降の建築確認において適用されている基準であり、震度6~7の地震に襲われても倒壊しない基準です。建築されてから40年以上(このブログを執筆した時点を基準)が経過している建物は、全て旧耐震ということになります。
売り出し中の物件が少ないことから、販売価格がやや高額でも成約しているのが現状です。この傾向は、コロナ禍が終息しても続くものと思われます。