ロシア産材木が急激に高騰したことから建設費、家具の価格が急騰

 読売新聞オンラインのWEBサイトから引用します。

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マイホーム「予算増か部屋数減か」木材高騰で建築ピンチ…合板は7割高・夏に在庫切れも
2022/06/07 15:00

 ロシア軍によるウクライナ侵攻で、国内の木材価格が上昇している。経済制裁の応酬で、ロシア産木材の供給が停滞しているためだ。住宅や家具の購入など市民生活にも影響が出ており、政府は緊急対策に乗り出した。(虎走亮介)

間取り変更

 東京都小平市に一戸建て住宅を建てる予定の会社員男性(36)は5月上旬、住宅建築会社の担当者からこう告げられた。

 「ウクライナ情勢のあおりで木材価格が上がっている。予算を増やすか、部屋の数を減らしてもらうしかない」

 マイホーム建設は長年の夢だった。長男(6)の小学校入学の時期を考えるとキャンセルはできない。迷いに迷ったが、妻(32)と相談して当初の契約金額5000万円のまま、5LDKから4LDKに間取りを変更することを決めた。男性は「世界情勢が生活にのしかかってくるとは想像していなかった」と肩を落とした。

 家具の価格も上がっている。「日本家具産業振興会」(東京)によると、家具大手数社がロシア産タモ材などを使うテーブルや食器棚を10~20%値上げした。高橋清司専務理事は「原材料の価格や物流費の上昇が要因だ」と話した。

輸入82%が露産

 木材価格は、世界的な住宅需要の回復やコンテナ物流の混乱による「ウッドショック」でもともと高騰していた。そこにウクライナ侵攻が拍車をかけた。ロシアは西側諸国からの経済制裁への報復措置として、日本などにチップや薄い板「単板」の輸出を禁止した。

 単板は、住宅の屋根や壁に使われる合板の素材となり、昨年、総輸入量(29・4万立方メートル)のうち82%をロシア産が占めた。農林水産省の最新の統計では、針葉樹合板の全国平均価格は3月、1枚2070円で前年同月比で約7割高くなっている。

~以下、略~

読売新聞オンライン

 ロシアが日本向けの木材チップや単板の輸出を禁止しました。このために住宅の建設費が猛烈に高騰しています。木造住宅における柱や梁等はアメリカまたはカナダ産の木材を利用することが多いのですが、屋根や壁に使用する板材の大半はロシア産が占めていました。

 日本国内における木材の生産量は限られ、しかも価格が高いために一部の需要を除き、国内産材木の使用は控えられています。

 木造家具の価格も高騰しています。材木が入手困難であり、さらに最近の円安が価格の高騰に拍車をかけています。コロナ禍になる前の価格と比較すると猛烈に値上がりしています。

 数年前より、都心では地価が高騰しています。このために都心において販売される新築の建売住宅は減少していたのですが、コロナ禍およびロシアの木材輸出禁止措置により建売住宅の建築件数が更に激減することは確実です。

 販売されている新築の戸建住宅が少ないため、今後は中古戸建住宅を検討する方が増えることが容易に想定されます。しかし、中古戸建住宅が売却されるのは住宅ローンの完済後になることが多いです。大半は築20年以上を経過しており、築浅の物件が売却されることは極めて稀です。

 それに売り出される物件の数が少ないので多くの売主様は強気です。相場よりもかなり割高な価格による売却を希望される方が多い状況です。

 ロシアとウクライナの戦争が早く終わり、経済活動が正常に戻ることを切に願います。