不動産売却で「失敗」 売却経験者の17.8%が回答

2023年6月6日

よろず~ニュース(Yahoo!)の記事から引用します。

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※2023年6月6日追記:元記事が削除されたのでリンクを外しました。

不動産売却で「失敗」 売却経験者の17.8%が回答 失敗談多数「相手のペースに」「強気で当たるべきだった」
2/17(金) 20:00配信
よろず~ニュース

 日本トレンドリサーチはこのほど、不動産エージェントとのマッチングサービス「タクシエ(TAQSIE)」を運営する三菱地所リアルエステートサービス株式会社と共同で、不動産売却の経験がある全国の男女400人を対象に「不動産売却で失敗したこと」に関するアンケートを実施。その結果、2割近くが不動産売却で「失敗したことがある」と回答したことが明らかになった。

 「不動産売却」での失敗経験を聞くと、17.8%が「ある」と回答。具体的には「市場価格より安く売ってしまった(50代・男性)」、「もっと高く売れそうだったが、相場が分からなかったので売ってしまった(60代・男性)」、「相手のペースに合わせて契約してしまった(60代・女性)」、「最終的に業者に誘導されるように価格を下げてしまった。もっと強気で当たるべきだった(60代・男性)」などの声が。全体的に「市場価値を把握できていなかった」や「相場が分からなかった」などの理由で、安く手放してしまったという失敗談が多く集まった。

 続いて、不動産売却をするうえで、仲介担当者の対応など“不満だったこと”はあるかについて調査すると、23.8%が「ある」と回答。具体的な不満点を聞くと「安値で売り出した(60代・男性)」、「親身になって売却先を探してくれない(60代・男性)」、「売り手と買い手の仲介業者が同じだった。買い手側の意向で交渉してきたので金額を下げられた(50代・男性)」、「誠実に対応してくれなかった(50代・女性)」などの声が。「希望金額を下げられた」や「親身になってくれない」など、姿勢に不満が集中した。

 市場価値を把握するために焦らず知識を集め、経験豊富な不動産売却の仲介担当者を頼れば、ありがちな失敗を回避できる可能性が高まる、と調査では指摘されている。

(よろず~ニュース編集部)

よろず~ニュース(Yahoo!)

 「市場価格より安く売ってしまった。」と後悔されている方の話をよく聞きます。

 しかし、「安く手放してしまった」と考えている方の多くは「市場価格」を理解できていなかったか、歩合制給与で雇用されている大手・中堅不動産会社の営業職に「価格を下げましょう」と言われたことから売り出し価格を大幅に下げることに応じたことを後悔しているものと考えられます。

1.一括査定サイトによる査定結果は市場価格ではない

 意外に多くの方が「一括価格査定サイト」における査定結果を「市場価格」であると誤解しています。このブログでは一括価格査定サイトにおける査定結果はいい加減であり、全く参考にならないことを繰り返し述べています。

 価格査定を行う会社は売却を自社に依頼してもらいたいと思うことから相場よりかなり高い価格を査定結果として提示します。どのくらい高いかですが、筆者に相談されたお客様の中には市場価格の3割増しの査定を受けた方がいらっしゃいます。

 このような高額な査定結果を得るとすっかり舞い上がり、高価格を提示した不動産会社に売却を依頼する方が多くいらっしゃいます。しかし、その価格では売却できません。しばらくしてから値下げを提案され、安く売却することになります。一括査定サイトにおける査定結果が市場価格であると誤解されている方は「かなり安く売ってしまった」と強く後悔されます。

2.市場価格を知りたい場合

 市場価格を知りたければ一括価格査定サイトに頼らず、信頼できる不動産会社に尋ねるか、自ら算出することをお勧めします。

 不動産会社に出向くことに抵抗感がある場合は、ポータルサイトを参照して近隣の物件における価格と比較することをお勧めします。特に居住用区分マンションの場合は、この方法が最も正確です。

 土地、または古い建物がある土地の場合は路線価から算出することが可能な場合があります。「路線価を0.8で割り、1.1倍すれば市場価格になる」と解説するWEBサイト、および解説本が数多くあります。整形地であり、駅近ではなく、地名や町名に対する人気がそれ程高くない住宅街であれば路線価から算出することが可能です。

 この方法の問題点は、地名や町名が有名なエリア、公共交通が二路線以上交わる駅から徒歩圏にあるエリア、商店街や大規模小売店舗に近いエリア、鉄道の新路線が間もなく開業するエリアでは市場価格との相違が著しく、参考にならないことです。

 また、崖地、墓地等の嫌悪施設が近い物件、土砂災害警戒区域内の物件等は、不動産会社または不動産鑑定士に査定してもらうのが最も正確です。

3.不動産会社の営業職が「価格を下げましょう」と提案する理由

 物件に対する反響が少ないと「価格を下げましょう」と言われることがあります。

 売主様が早期の売却を希望される場合、価格を下げれば早く売却出来ることがあります。親切心に基づき提案しているのであれば問題ないのですが、残念ながらそうではないことがあります。

 特に大手または中堅の不動産会社における若手の営業担当から値下げを提案された場合は注意が必要です。この場合は値下げが妥当であると考える根拠を詳しく説明するように求めることをお勧めします。「反響が少ないから」という理由であり、かつ売却価格が市場価格より上回っていなければ、応じる必要がないことが多いです。

 大手不動産会社における営業職、特に若手の大半は歩合制給与で雇用されています。値下げをしてでも早く売却して仲介手数料収入を得ないと自身の成績に関わります。「価格を下げましょう」と提案する理由の多くはこのことにあります。

 値下げを繰り返し要求され、値下げ後の価格が市場価格よりかなり下回るようであれば、売却を依頼する不動産会社を変えることが得策であることがあります。