今春発売「24時間」で建つ「500万円」の一戸建て
デイリー新潮(Yahoo!)の記事から引用します。
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※2023年6月8日追記:元記事が削除されたのでリンクを削除しました。
今春発売「24時間」で建つ「500万円」の一戸建て 意外にも「60歳以上」から問い合わせが殺到する理由
3/6(月) 11:03配信「24時間」「500万円」で建つ“夢の家”が話題になっている。“安くて早い”驚きの秘訣は3Dプリンターを使った工法によるが、販売を前にすでに問い合わせが殺到。気になる安全性や購入希望者の意外な実像などについて、開発会社の“トップ”を直撃した。
この春に500万円での販売が予定されているのが、3Dプリンターを使った一般向け住宅「フジツボモデル」である。同住宅を慶應義塾大学と共同で開発したのが、2018年8月設立のスタートアップ企業「セレンディクス」だ。
フジツボモデルは49平方メートル、1LDKの平屋建てで、高さ約4メートルの鉄筋コンクリート(RC)造。水回りも完備され、耐火・耐水・断熱性も基準をクリアした仕様になっているという。
同社創業者の一人でCOO(最高執行責任者)の飯田国大氏が話す。
「最初は限定5~6棟からの販売でスタートする予定ですが、順次、販売戸数は増やしていく計画です。500万円で家が建てられる理由の一つはコンクリート製であること。現在、一般のコンクリート価格はおよそ1トン=1万5000円ほどで“ミネラルウォーターより安い”とも評される。コンクリートを使うことで製造原価を(一般的な住宅の)10分の1以下にまで抑えることが可能となっています」
コンクリート壁の厚みは30センチ以上あり、日本有数の構造設計事務所に構造計算を依頼することで耐震基準も満たしているという。
23時間12分で完成
同社は昨年、床面積約10平方メートルの3Dプリンターハウス「Sphere(スフィア)」を完成させ、販売した6棟はすでに完売。3Dプリンターで設計通りに4つの住宅パーツを出力(プリント)し、球状の住宅に組み立て、完成までに要したのはわずか23時間12分。重量は約20トンで、住宅の荷重のみで安定する構造となっている。スフィアは別荘や災害復興住宅向けなどに開発されたが、販売後、「一般住宅仕様の3Dプリンターハウス」の販売を望む声が多く寄せられたことから、今回のプロジェクトは始動したという。
「3Dプリンター住宅を分かりやすく言えば、“ロボットがつくり、人間が組み立てる”といったイメージになります。フジツボハウスも屋根まで一体成形するので、24時間以内に完成する。当社では100平方メートルサイズの建物まで出力可能な国内最大の3Dプリンターを3台所有しており、近い将来、“100平方メートルの3Dプリンターハウスを300万円”で販売する計画も立てています」(飯田氏)
セレンディクスが従来の住宅メーカーと違うのは、自社で設計・施工は行わず、組み立てや塗装などの作業もすべて外部の協力企業が担っている点にある。
「住宅ローン」からの解放
フジツボモデルへの問い合わせはすでに2000件を超え、なかでも「60歳以上」の人たちからの関心が非常に高いという。実際、同社には「60歳になったら家を貸してもらえなくなった」や「すでに住宅ローンは払い終えたが、リフォームの必要性に迫られたところ“1000万、2000万円の単位で費用がかかる”と言われた」などの声が多く寄せられているとも。そのためフジツボモデルは高齢夫婦(2人世帯)が快適に暮らせることをコンセプトに開発されたという。
~以下、略~
デイリー新潮(Yahoo!)
100㎡の住宅を300万円という安値で建築でき、しかも短期間で建築可能とのことです。断熱性能は基準をクリアしており、これから引き合いが増えることが想定されます。
ただし、土地は自分で調達しなければなりません。さらに電気・ガス・水道等を引き込む費用、キッチンや給湯器・浴室・トイレ・エアコン・玄関扉などの設置費用が必要です。
100㎡の戸建住宅を300万円で購入できるわけではありません。おそらく、建物だけで1,000万円弱が必要になると思われます。さらに土地の調達費、場合により地盤改良工事を行う費用が必要になると思われます。
建築できるのは平屋(1階建)の戸建住宅とのことです。従って、地価が極めて高額な都心においてこの戸建住宅を建てることはパフォーマンスが良くないです。
建築業界に価格破壊を仕掛けたと言えますが、現時点では建築可能な建物の仕様に制限があり、2階建や3階建の建物は想定されていないようです。
また、RC造の宿命として建物の重量が木造より重いので、地盤改良工事が必要になることがあります。地盤が軟弱である場合、地盤改良工事に要する費用が建物の建築費を上回るかもしれません。さらに、将来において取り壊す際には多額の解体費が必要になることも考えておく必要があります。
現時点では開発途上ですが、将来は地価が安いエリアにおける賃貸用戸建住宅の建築に利用できる有用な工法になる可能性があります。2階建や3階建に対応するようになれば、建築業界に激震が走るかもしれません。
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