筆者のプロフィール
自己紹介
大森 隆司(おおもり たかし)
有限会社大森不動産(東京都目黒区)代表取締役
出身地:東京都
東京都目黒区碑文谷に50年以上在住しており、有限会社大森不動産の代表取締役をしています。
私の会社は住宅街の中にある地域密着型の小さな不動産会社です。駅前で賃貸仲介を中心に営業をしている不動産会社が多いですが、筆者の会社は住宅街で不動産の売買仲介を生業としています。
売買仲介の対象は実需用不動産(戸建住宅、自己居住用区分マンション等)および収益用不動産(1棟ものの賃貸マンション、賃貸アパート、事業用ビル、賃貸用戸建住宅、倉庫、ホテル、旅館、工場用地、その他)です。
過去において不動産の買取りおよび再販を行っていたことがあります。しかし、最近はコロナ禍およびウクライナ戦争により物件価格が異様に高騰しているため、見合わせています(再開時期は未定)。
不動産業を開業したのは平成19年(2007年)です。開業後、16年以上が経過しました。
営業区域は東京都、神奈川県、静岡県東部(静岡市以東)です。なお、別荘・リゾート物件、工場用地、1棟ものの賃貸マンション、事業用ビル等は営業区域外でも対応しています。
資格、学歴、加入団体、免許
・宅地建物取引士
・賃貸不動産経営管理士(国家資格)
・慶應義塾大学工学部卒業,同大学院修了(工学修士)
(現在の理工学部。在学時は「工学部」でした。)
・危険物取扱者(甲種)
・毒劇物取扱責任者
・(公社)東京都宅地建物取引業協会 第5ブロック会員
・(公社)全国宅地建物取引業保証協会 会員
・不動産三田会 会員(元世話人、元事務局長)
・宅地建物取引業免許 東京都知事(4)第88250号
このブログを公開する理由
2024年6月14日更新
自宅(戸建住宅、区分マンション)を購入したい方が最初に調べるのは、ネットのポータルサイトでしょう。アットホーム、SUUMO等のWEBサイトを参照し、希望エリアおよび希望価格帯の物件を検索することが多いと思います。
内見したい物件が見つかった場合、売主または元付業者(取引態様が専属専任媒介、専任媒介、一般媒介のいずれかである不動産会社)に連絡することが多いと思います。
ところが、内見した直後であるにもかかわらず営業担当から早期の購入を強く迫られることが多いです。営業担当が内見した日の夜に自宅を訪問し、買付証明書の提出を迫られたという事案がかなりあります。
「早く購入しないと他の方に先に買われてしまいます。」とか「今、購入を決断して買付証明書を提出してもらえれば冷蔵庫、洗濯機等の家電製品をプレゼントします。」等と言われます。業界用語で「夜訪」と言われる営業手法です。
営業担当に言われるまま、現況、将来性、価格、住宅ローンの条件等をほとんど検討せず、購入を申し込む方が多いです。そして物件の購入後に後悔し、筆者に相談される方が数多くいらっしゃいます。しかし、住宅ローンが組まれていると、解決策が容易に見つからないことがあります。
不動産の売却を依頼した際に質の良くない者が営業担当になると、いわゆる「囲い込み」をされることがあります。これは意図的に売却活動を制限する手法です。このような営業担当はいわゆる両手手数料を狙い、一般の個人客からの申込のみを受け付け、他の不動産会社からの申し込みを断ります。このような対応をされると多くの場合に物件はなかなか売れません。
半年程度経過しても売却できないと「なかなか売れないので自社で購入させてください。」等と申し出ます。この場合の購入価格は相場の半値程度であることが多いです。
つまり、両手手数料を得るか、安値で買い取った後に転売することしか考えていないのです。「なかなか売れないのだから安くなっても仕方ない。」等と考え、安値で物件を手放す売主がとても多いです。
残念ながら、依頼先が大手の不動産会社でも質の良くない者が営業担当になると「囲い込み」をされることがあるのが現状です。
購入したい物件が1棟ものの賃貸マンション・アパート等の収益用不動産の場合、ネット上に公開される売買情報は極めて少ないです。楽待や健美家等のポータルサイトに掲載されている物件数は全体の1割以下ではないかと思います。大半はネット上に公開されることなく、秘密裏に売買されます。(→その理由はこちらのリンク先を参照)
収益用不動産の売買に際しては不動産売買はもちろん、賃貸借および物件管理に関する広汎な知識が求められます。このため、大手または大手フランチャイズに属する不動産会社でも、収益用不動産の取り扱いが苦手である会社はとても多いです。
収益用不動産の売買に不慣れな会社を通じて物件を購入すると、深刻なトラブルに巻き込まれることがあります。想定している家賃収入を得られない、設備の修理に多額の費用が発生する、家賃を滞納している賃借人が複数いる等のトラブルです。
特に想定される家賃収入と家賃相場との比較、レントロールの確認、入居者が締結している賃貸借契約の内容確認、オートロック・エレベーター等の共用設備の状態確認、管理状況の確認は極めて重要です。これらは実需用不動産にはないチェック項目であり、確認を怠ると賃貸住宅経営が破綻することがあります。収益用不動産を購入する際のチェック項目は、実需用不動産を購入する際のそれとは異なる点に注意が必要です。
このブログでは主に「後悔しない不動産売買(収益用、実需用)」、「安全かつ安心な賃貸住宅の運営」について投稿します。